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第26段 儲かる会社3 社長を尊敬でき、従業員が夢を託せる会社は強い
 シリーズ 儲かる会社、儲からない会社) 平成14年7月22日

●社長が経営努力をしているか

 全従業員が、社長に夢を持ち、尊敬している――。これが儲かる会社のセオリーだ。このことは精神的な部分が大きいから、「オレのことを尊敬しろ」と社長がいくらいっても不可能だ。

 従業員以上に社長自身が努力をして、業績を上げる。それに加えて従業員を叱咤・激励して、彼らやその家族のことを考えて人事・労務管理を行う。日々経営努力をした結果として、従業員が社長を評価して、社長のためにかんばろうと働く。

 その典型的な例が、日産自動車のカルロス・ゴーン社長だ。彼はバッサリと人員削減して、社員の意識改革(責任の明確化)、抜本的なコスト削減、売れる車の開発の3点を具体的な方策とした。強力なリーダーシップで改革を進めるゴーン社長に対して、従業員は本来あるべき経営者の姿だと感じた。そして、尊敬するようになった。再建できたのは、みんなが一生懸命働いた結果だといえる。

●組織のモチベーションを決めるのは社長

 営業、企画など、どんな仕事でも、ヤル気を決めるのは人の心だ。心でがんばろうと思わないと、がんばれない。もちろん、従業員それぞれの能力によるが、会社全体の底上げをするためには、全従業員のモチベーションを高めることが重要になる。

 そのためには、「この会社にいたら、一流になれる」「ここにいれば、給料が上がる」という夢が必要だ。社長をバカにして、そんな夢を求めることができないような会社は、衰退していくしかない。

 たとえば、営業マンに「100枚名刺を配ってこい」と指示したとする。ダメな会社の営業マンは、「名刺を配らせてくれないと怒られてしまうので、お願いします」といって、100枚配り終わったら、喫茶店や映画館に行ってしまう。一方、モチベーションが高い会社の営業マンは、「100枚配り終わったら、200枚配ろう」という気持ちになれる。ビルの上から下に降りて、効率アップを図り、名刺の配り方にしても、「お願いします!」といい、気力が違う。

 もうひとつ例を出そう。小泉純一郎首相の支持率が高かったのは、「日本の景気が良くなるかもしれない」とバーチャルな夢を託したからだ。田中真紀子外相を更迭したら、とたんに支持率が下がった。小泉首相は何も変わっていないのに、人の気持ちがそう動いた。

 会社も同じことがいえる。従業員の心はコントロールできないから、社長に夢を託せなければ、業績は上がらない。会社=社長である。組織のモチベーションは、社長がつくっていくものなのだ。


 文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
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