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第74段 儲かる会社7 儲かる会社の社長は人の仕切りがうまい
 シリーズ 儲かる会社、儲からない会社) 平成15年6月23日

●人の仕切りをしない社長は怠慢

 製造業は、「いかにして製品単価を下げるか」というコスト削減が最大のテーマとなるが、サービス業では、「いかにして人のコストを下げる」になる。人のコストを下げるためには、労働生産性を高めることだ。労働生産性が高い従業員をたくさん抱えていれば、儲かる会社にできる。そのため社長は、つねに効率性をチェックして、アドバイスしていく必要がある。

 そして、従業員がきちんと働いていれば、利益が出る組織を社長がつくらなければらない。ムダな仕事が多ければ、利益は出せなくなるからだ。なお、リストラをするのと、労働効率はまったく関係のない話で、余剰人員がいる組織にしたのは、社長の責任である。

●労働生産性を高める方法

 労働生産性を高めるためには、労働効率のアップとスキルアップ、そして情報共有をしていく。わかりやすい例をあげれば、私の事務所では、お客さんから「法人税の申告書をなくしてしまった。融資を受けるので、申告書を送ってください」という依頼がたまにくる。「わかりました。いますぐコピーして郵送します」と「担当者が外出しているので、戻り次第ご連絡します」では、大きな違いがある。

 担当者がいなくても誰でもわかり、処理できるようにするためには、情報共有が欠かせないが、グループウェアを導入しただけでは足りない。資料の整理も必要だ。こうした体制はお金をかけてもできない。社長がその重要性に気がつき、リーダーシップを発揮して実行しなければ不可能だ。従業員にも、お客さんに素早く情報を提供するというモラルを徹底させないと、「電話ください」と伝言があっても、お客さんにすぐ電話をしない会社になる。

 社長が徹底させるようにいくら努力しても、それに従わない従業員は、取引先ともトラブルを生みやすい。社内でそうした姿勢だと、社外ではもっと悪くなる。お客さんと10時に約束したのに、電話も入れずに、30分遅れるといったことをくり返せば、取引中止になっても当たり前なのに、「私の努力が足りなくて……」と自分にいいように弁解する。基本的なことだが、労働契約は、給料を払う代わりに指揮命令に従うということであり、従わない従業員がいるほど、徹底させるのに時間がかかり、儲からない会社になる。


 文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
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