■第506段 ビジネスに求められるアプローチとは
(シリーズ 人事を学する) 平成26年4月21日
●外国語の試験が高得点でも意味がない
新入社員の面接で、「英語の勉強を一生懸命して、TOEICで800〜900点取っています。でも、人づきあいは大の苦手です」と公言する、コミュニケーション力が欠如したタイプがいるという。
自分がお金を儲けたい、昇進したい、ラッキーしたいというところがコアで、相手を喜ばせようという発想の欠片もない。性格の悪さがうかがえるような発言の連続だと面接官が嘆いていた。
そもそも会社は、TOEICの能力など求めていない。欲しいのは、海外転勤を命じて1週間後にペラペラしゃべれる人材である。いま、TOEICの得点800点をとっていることに意味があるわけではない。
英語だけ話せても、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、中国語はどうするのか。外国語の勉強を一生し続ける気なのか。海外に赴任して1週間でビジネスができる、もしくはその努力をする人が必要なのである。
●高い知能指数を人のために使えば
会社が求めているのは、たとえ自分が外国語を話せなくても、どうやってビジネスを回せばいいか、その術を心得ている人だ。自ら8カ国をしゃべれる必要はなく、8カ国で仕事ができればそれでいい。極端なことを言えば、英語を話せなくてもいいのだ。自分が直接話さなくても、コミュニケーションをとる手段があれば、仕事はできる。
海外のバッグのメーカーに勤めていて、自分が鞄を作れないとしても、鞄を作れる人に対して最適なアプローチができれば十分だ。
TOEIC800点に価値があるとすれば、点数ではなく、やりたいことに対して努力できる資質があると証明していることだ。そこを評価して採用したのに、「900点取れるように勉強します」では、がっかりしてしまう。自分が得するかどうかを基準にして頭で考えているだけでは、何が求められているかがわからなくなってしまうことがある。知能指数が高く、頭がよくても、その使い方、方向性を間違っては元も子もない。
頭のいい人は吐いて捨てるほどいるし、会社の仕事など、そもそもそれほど高度なものではない。TOEICの点数はひとつの基準にはなるが、600点でもかまわないし、普通の企業なら役に立たない。自分自身のために知能指数を使い、うちにこもってTOEIC900点を目指すより、周りの評価が高くなるように発想の転換を促すべきだ。会社が真に欲しいのは創造力があってユニークな人である。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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