|
■第802段 引退を決断した根本的な理由
(シリーズ 引退を学する−いかに事業を辞めるか) 令和8年10月19日
●高齢化に伴う「老害問題」の深刻化
私が事業の引退を決断した背景には、経営者の高齢化に伴う「老害問題」の深刻化がある。年齢を重ねるにつれて知的・体力的限界が進み、事業に深刻な影響を与えてしまう。
大塚家具の親子騒動やフジテレビの不祥事は、まさに「老害問題」の典型だ。病的な認知症でなくとも、判断力や対応力が徐々に、あるいは突然低下し、経営判断に齟齬が生じてしまう。その結果、事業を潰す、あるいは顧客に損害を与える重大な事故や失敗を引き起こす可能性が高まる。
士業は定年がなく長く続けられる職業と見られがちだが、生物的な限界は避けられない。私自身も還暦を超え、厳しい経営判断や顧客への適切なアドバイスを80歳や90歳まで継続することは極めて困難であると認識している。周囲に迷惑をかけたり、積み上げた信用を失墜させたりする事態を防ぐためにも、自身の能力が十全であるうちに事業を整理し、引退の線引きをすることが必要不可欠だ。
●後継者不在と属人的付加価値の弊害
また、長年にわたり後継者の育成を試みてきたものの、事業を継承するほどの人材に出会うことは叶わなかった。知識や技術は教えられても、「器」や感性は生まれ持ったものだから容易に伝授できない。優秀な人材ほど大手に流れるか、自ら独立してしまうのが現状であり、内部から理想的な後継者を輩出するのは非常に難しい。外部から引っ張ってきても企業文化や理念、価値観の継承に課題が残る。
エース会計事務所は、事業を支える付加価値が私一人に過度に依存している。稼ぎの大部分が経営者である私個人の能力に支えられており、私が引退すると事業全体が立ち行かなくなり、倒産することになってしまう。そのため、この状態をM&Aによる顧問先の譲渡で解決することはできない。属人的な事業は譲渡できず、相手側も引き受けようがないからだ。
さらに、深刻な人材不足が事業運営を困難にしている。こういった現状を熟考した結果、中途半端に事業を継続するのではなく、引き際を見極めることが最善であると決断したのである。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
よろしければ、ぜひご購読をお申し込み下さい(Presented By )
サイト内検索
〒104−0045
東京都中央区築地2丁目11番9号RBM築地駅前ビル6階(地図)
TEL 03−3516−8941 FAX 03−6740−1328
E−Mail ace@jobtheory.com
URL https://www.jobtheory.com/
会社経営とは 戦う経営ブログ 社長の道!『仕事の徒然草』
前段へ 次段へ
TOP サイト内検索 テーマ別 日付順(No順) 最新号
|