■第395段　上下関係が組織の力を左右する
　（テーマ　大局から経営を考える）　平成２１年９月７日

●組織の力をマイナスにもする

　会社は、組織で仕事を行っている。組織という集団プレーで結果を出すには、上下関係が不可欠だ。上下関係がきちんとしている会社は利益が出るし、それが整理されていないと、力が出しづらくなる。

　上下関係でコミュニケーションがうまくできていれば、第394段で触れたように10倍、20倍にできるが、逆にうまくできなければマイナスになり、本来の力以下の力になってしまう。人間は感じて動く動物だから、上下関係の歪みは仕事の成果に大きく影響し、退職率も高まる。

●会社は契約で結ばれた組織

　もっとも効率的な組織を考えてみると、わかりやすいのが軍隊だ。軍隊は上下関係が厳しく、明快。できるだけ死傷者を出さずに作戦を成功させ、国を勝利に導くために、指揮官や命令系統がはっきりした組織になっている。指揮官の状況に応じた決断は命令によって、必ず実行される。

　一方、会社と社員は、労働契約で結ばれている。労働契約法第６条では「労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する」とある。

　契約している以上、上司の指揮・命令に従うのは当然であり、組織を強力にするためには、上下関係をいかにスムーズにできるかにかかっている。社員だけではなく経営者も、この当然と言えば当然のルールを理解していない人が、多い。

　文責　山田　咲道　公認会計士・税理士
　中央区の税理士　エース会計事務所　会社設立できる公認会計士　東京都

（一言）

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