■第503段 人事を尽くして天命を待つ
(シリーズ 人事を学する) 平成26年3月3日
●仕事が人間を作る
私は人事を決めたあとに神棚に報告することはないが、「人事を尽くして天命を待つ」気持ちで、いつも真剣に顧問先のアドバイスに取り組んでいる。
人事というのは、対象者にどこまでのポテンシャルがあるかを見極めることが大切だ。候補となる人物に役員のポテンシャルがあると思えれば、会社はそういうキャリアをとらせなければいけない。
仕事が人間を作ることもある。期待されると人は伸びる。筋立て次第で人はがんばれるものだ。期待に応える人かどうかを、しっかりと見抜かないといけない。
一方、期待されてプレッシャーで潰れる人もいる。器がないということになるが、器があるかないかは、実際にやらせてみるしかない。
田中直樹前防衛大臣のような無責任な人を任命してしまったら最悪の事態を招く。人事は下にはどうにもできないものだから、真に能力のある人を上に処遇する義務が経営陣にはある。
●人事の苦渋の決断を従業員は知らない
適正なポジションを与えて真っ当な考え方ができるように人材を育成していくという、スタンダードな社員教育を会社としてどれだけ実現できているか。
たとえば、26歳という若さで取締役になれば、人生はそれまでとはまったく違うものになっていく。つきあう相手も自然にグレードがあがり、結婚相手も変わる可能性がある。
会社の存続や人の人生を左右することだから、人事のアドバイスは限りなく責任が重い、たいへんなことなのだ。
強烈なプレッシャーを抱えながら、会社は人事について決断しているというのに、その事実を従業員は知らない。従業員の興味の対象は、自分の異動先や昇進のタイミングだ。会社側の苦労を少しでも理解しようと心がければ、周囲に圧倒的に差をつけ、トントン拍子に昇進することも可能なのに、その片鱗すらもわかっていない人が多すぎる。そのままでは、給料も役職も上がらず、昇進競争に負ける。
上に立つ者は、人の役に立つことの重要性をわからなければならない。人のために行動しているのでなければ、人や組織はまとまらないからだ。自分のために集団を利用するという感性を持っている限り、歯車はうまく回っていかないだろう。
しかし、自己中心的で身勝手な存在ばかりが目につくのが、いまの世の中である。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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