■第505段 選ばれないのは自分の責任
(シリーズ 人事を学する) 平成26年4月7日
●心配りを積み重ねて信頼を得る
「今日、社員で飲み会をします」と従業員から言われたら、経営者はどういうリアクションをとるべきだろうか。
ひとつめは何もしない、ふたつめは飲み会に一緒に行く、みっつめは飲み会には行かずに金を出す。どう考えても3番目がいいと思えるので、私の事務所ではお金を渡すことにしている。お金を渡すといっても3万円も出せば十分で、3万円の交際費など大した金額ではない。また、常識ある社員ばかりだから、頻繁に飲み会をするわけでもない。
しかし、世間では飲み会に一緒に行ってしまう2番目のパターンが多く、口を出さずに金を出そうという風に気を回せる人は意外に少ないようだ。ちょっとした気遣いの積み重ねにより、みんなで和気あいあいとがんばって仕事をしていく環境を作り出せる人でなければ、管理職として機能しない。
要領の悪いヘンな人が上にいけばいくほど会社はおかしくなる。昇進した人に能力がないと荷が重くなり、結果を出せずに鬱になる。会社という組織は集団でパフォーマンスを出す組織だから、人の力を引き出し、集団力を使えないと話にならないのだ。
が、いまの日本国では悲しいことに、そういう教育を全然していない。
●出世できないのには理由がある
人事のポストも給与も限られたパイのなかで誰に与えるかが問われる。各自がそれぞれの機能を果たしている実力主義の会社では、管理職候補として特定の人物に目をかけたとしても、他の人が妬く事態にはならない。選ばれる人には周囲が納得する理由があるからだ。
自分ひとり係長で同期がみんな部長になっているとすれば、それは運のせいではない。自分では運だと思いたいとしても、明らかに実力の差だ。大概の人は属していた部署が悪いと思いこむが、実力があれば部署を異動してでも昇進させられるはずである。
社長も役員も人事部も目を皿のようにして適任者を探している。会社はまるでわかっていないと従業員は思っているが、わかっていないのは従業員の方なのだ。
たとえば、新入社員の歓迎会の席で上司に、「今日時間ある? このあともう少し飲みに行こう」と言われたのに、「忙しいから行けません」と帰ってしまう新入社員は、誘われるだけでもありがたいという状況を汲み取れていない。自分から誘うべきだということすら理解できていないのだから、間違いなく出世できない。「自分のことだけ好き勝手にやっています」とばかりに、周りにあわさない若い人が増えているのは憂えるべき事態と言える。
もちろん上司はこのような部下から義理ではなく一緒に飲みましょう、と言われるような職場作りも大切な役目である。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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