|
■第790段 「やりたい」だけが動機では成功しない
(テーマ 個人で起業する) 令和8年4月20日
●会社を飛び出す前に考えるべきこと
個人で起業しようとする人の多くは、「もっとお金を稼ぎたい」というより、「どうしてもやりたいことがある」という動機を持っている。
以前、大手のゲーム開発企業でゲームプロデューサーとして働く30代の若者が、「自分が作りたいゲームを会社が作らせてくれない」という理由で独立の相談に来た。彼はガンホーの『パズル&ドラゴンズ(パズドラ)』のような成功を夢見ており、会社を飛び出して自分でゲームを開発し、販売したいという。しかし、ゲーム制作には莫大な資金がかかる。個人では信用がなく、人脈も足りないため、億単位の資金を調達できない。
ファーストリテイリングの柳井正氏やテスラのイーロン・マスク氏のような強力な支援者が現れ、「10億円出すから作れ」と言ってくれるケースは極めて稀だろう。たとえ「絶対に売れる」と確信していても、その考えだけで成功できるほど甘い世界ではない。
そもそも、その商品が本当に市場に必要とされているなら、会社が採用しないはずがない。自社を説得できない人が、投資家を説得して資金を集めることはなおさら難しい。
●そのアイデアは本当に世の中に必要か
「実現したいアイデアを会社が認めてくれない」という発想には大きな落とし穴がある。例えば、出版社に勤める編集者が「この雑誌は絶対に面白いから創刊したい」と考えた企画を会社が採用しないからといって、独立して創刊してもうまくいくとは限らない。
『本の雑誌』や『ほぼ日刊イトイ新聞』など、個人の力で新しいメディアを立ち上げた成功例もある。しかし、ごく少数の例であり、継続していくのは困難を極めたはずだ。
企業内で実現できない背景には、市場の需要が見込めない、採算が取れない、競争力が弱いなどの問題点を抱えている可能性が高い。
起業とは、情熱だけで成り立つものではない。「いい商品なら売れる」という発想ではなく、市場のニーズ、資金調達、人材確保、インフラ整備、アフターサービスなど、企業が提供するあらゆるリソースを自分がどう確保するのか、総合的なビジネス戦略が不可欠だ。会社を辞める前に冷静に分析し、徹底的に検証することが、成功への第一歩となる。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
よろしければ、ぜひご購読をお申し込み下さい(Presented By )
サイト内検索
〒104−0045
東京都中央区築地2丁目11番9号RBM築地駅前ビル6階(地図)
TEL 03−3516−8941 FAX 03−6740−1328
E−Mail ace@jobtheory.com
URL https://www.jobtheory.com/
会社経営とは 戦う経営ブログ 社長の道!『仕事の徒然草』
前段へ 次段へ
TOP サイト内検索 テーマ別 日付順(No順) 最新号
|