■第654段 取締役会で知恵を絞る
(シリーズ 取締役会とは) 令和2年8月17日
●部署間の意思疎通を図る
例えば人を採用する場合、リクルート担当の役員と社長だけでも話を進められる。人材募集の媒体を選び、原稿を書き、お金をかけて掲載し、期間を考え、必要なら延長し、広告を出す。履歴書で人材を絞り込み、面接をして採点し、入社後にトレーニングして戦力にするという長い過程だ。いい人はなかなか採れないので、人事担当はすごく苦労する。
何も知らない現場が入社した新人を「使えない」などと気軽に言おうものなら、「一生懸命採用したのに教育もしないで人材墓場にしていないか」と、リクルート担当とやりあうことになる。
本来、人事担当と営業担当、教育担当はコンセンサスをとりながら、キャリアプランを立て、みんなで新人を指導したほうがいいに決まっている。苦労して採用したというコンセンサスが現場にないと、「こいつ、クビにしろ」などと簡単に言い出しかねない。人事としては「世の中一般から見たら使える人材だ」と応戦し、バトルに発展してしまう。
●協同して仕事を進めるには
できれば、採用のスタートのところから役員会で議論するのが望ましい。全員で募集原稿を確認し、採用担当が履歴書をチェックし、周囲から意見をもらって面接をする。苦労しながら一緒に採用すると、現場の対応も考え方も全然違うものになる。
それを、「社長に言われて、いい人材を勝手にとりました」「こんな使えないやつをとるなんて、ちゃんと仕事しろ」と闘争になると、リクルート担当は浮かばれず、現場も大変で、経営者は「両方とも使えない、誰に任せたらいいのか」という最悪の事態になる。
個別にやりあい始めると調整がつかなくなるので、もっと高い次元の経営者目線で考えてもらうべきだ。協同して仕事をしていかないと組織として大きくなれない。目線を合わせてスキルをアップしていくには、取締役会に勝るものはないだろう。
「私はこう考えるけど、あなたはどう考えますか」「私が考えた通りでしょう」「私の方が間違っていて、あなたの方があっている」など、取締役会で議論を尽くしてもらい、みんなで知恵を絞ることが重要だ。
文責 山田 咲道 公認会計士・税理士
中央区の税理士 エース会計事務所 会社設立できる公認会計士 東京都
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